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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

お神籤よりもっと偉い予言なの」

「そう」

お延は後が聞きたそうにして、母子を見比べた。

「継はね……」と母が云いかけたのを、娘はすぐ追被せるようにとめた。

「止してちょうだいよ、お母さま。そんな事ここで云っちゃ悪いわよ」

今まで黙って三人の会話を聴いていた妹娘の百合子が、くすくす笑い出した。

「あたし云ってあげてもいいわ」

「お止しなさいよ、百合子さん。そんな意地の悪い事するのは。いいわ、そんなら、もうピヤノを浚って上げないから」

母は隣りにいる人の注意を惹かないように、小さな声を出して笑った。お延もおかしかった。同時になお訳が訊きたかった。

「話してちょうだいよ、お姉さまに怒られたって構わないじゃないの。あたしがついてるから大丈夫よ」

百合子はわざと腮を前へ突き出すようにして姉を見た。心持小鼻をふくらませたその態度は、話す話さないの自由を我に握った人の勝利を、ものものしく相手に示していた。

「いいわ、百合子さん。どうでも勝手になさい」

こう云いながら立つと、継子は後の戸を開けてすぐ廊下へ出た。

「お姉さま怒ったのね」

「怒ったんじゃないよ。きまりが悪いんだよ」

「だってきまりの悪い事なんかなかないの。