Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
百十八
「一つ朝鮮へ行く前に、面白い秘密でも提供して、岡本さんから少し取って行くかな」
津田はすぐ話をその朝鮮へ持って行った。
「時にいつ立つんだね」
「まだしっかり判らない」
「しかし立つ事は立つのかい」
「立つ事は立つ。君が催促しても、しなくっても、立つ日が来ればちゃんと立つ」
「僕は催促をするんじゃない。時間があったら君のために送別会を開いてやろうというのだ」
今日小林から充分な事が聴けなかったら、その送別会でも利用してやろうと思いついた津田は、こう云って予備としての第二の機会を暗に作り上げた。
百十八
故意だか偶然だか、津田の持って行こうとする方面へはなかなか持って行かれない小林に対して、この注意はむしろ必要かも知れなかった。彼はいつまでも津田の問に応ずるようなまた応じないような態度を取った。そうしてしつこく自分自身の話題にばかり纏綿わった。それがまた津田の訊こうとする事と、間接ではあるが深い関係があるので、津田は蒼蠅くもあり、じれったくもあった。何となく遠廻しに痛振られるような気もした。
「君吉川と岡本とは親類かね」と小林が云い出した。
津田にはこの質問が無邪気とは思えなかった。