Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
百四十八
「根はあなたのお腹の中にあるはずですわ」
「困るなそれだけじゃ。――お前小林から何かしゃくられたね。きっとそうに違ない。小林が何を云ったかそこで話して御覧よ。遠慮は要らないから」
百四十八
津田の言葉つきなり様子なりからして、お延は彼の心を明暸に推察する事ができた。――夫は彼の留守に小林の来た事を苦にしている。その小林が自分に何を話したかをなお気に病んでいる。そうしてその話の内容は、まだ判然掴んでいない。だから鎌をかけて自分を釣り出そうとする。
そこに明らかな秘密があった。材料として彼女の胸に蓄わえられて来たこれまでのいっさいは、疑もなく矛盾もなく、ことごとく同じ方角に向って注ぎ込んでいた。秘密は確実であった。青天白日のように明らかであった。同時に青天白日と同じ事で、どこにもその影を宿さなかった。彼女はそれを見つめるだけであった。手を出す術を知らなかった。
悩乱のうちにまだ一分の商量を余した利巧な彼女は、夫のかけた鎌を外さずに、すぐ向うへかけ返した。
「じゃ本当を云いましょう。実は小林さんから詳しい話をみんな聴いてしまったんです。だから隠したってもう駄目よ。