Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
六十四
お延はいくら行き届いても男はやっぱり男だと批評したくなった。しかしその後から、吉川夫人と自分との間に横わる一種微妙な関係を知らない以上は、誰が出て来ても畢竟どうする事もできないのだから仕方がないという、嘆息を交えた寛恕の念も起って来た。
六十四
お延はその問題をそこへ放り出したまま、まだ自分の腑に落ちずに残っている要点を片づけようとした。
「なるほどそういう意味合だったの。あたし叔父さんに感謝しなくっちゃならないわね。だけどまだほかに何かあるんでしょう」
「あるかも知れないが、たといないにしたところで、単にそれだけでも、ああしてお前を呼ぶ価値は充分あるだろう」
「ええ、有るには有るわ」
お延はこう答えなければならなかった。しかしそれにしては勧誘の仕方が少し猛烈過ぎると腹の中で思った。叔父は果して最後の一物を胸に蔵い込んでいた。
「実はお前にお婿さんの眼利をして貰おうと思ったのさ。お前はよく人を見抜く力をもってるから相談するんだが、どうだろうあの男は。お継の未来の夫としていいだろうか悪いだろうか」
叔父の平生から推して、お延はどこまでが真面目な相談なのか、ちょっと判断に迷った。