Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
二十四
「雀ならいいが、むやみに人を狙っちゃいけないよ」
「こんな安い鉄砲じゃ雀なんか取れないだろう」
「そりゃお前が下手だからさ。下手ならいくら鉄砲が好くったって取れないさ」
「じゃ小父さんこれで雀打ってくれる? これから宅へ行って」
好い加減をいうとすぐ後から実行を逼られそうな様子なので、津田は生返事をしたなり話をほかへそらした。真事は戸田だの渋谷だの坂口だのと、相手の知りもしない友達の名前を勝手に並べ立てて、その友達を片端から批評し始めた。
「あの岡本って奴、そりゃ狡猾いんだよ。靴を三足も買ってもらってるんだもの」
話はまた靴へ戻って来た。津田はお延と関係の深いその岡本の子と、今自分の前でその子を評している真事とを心の中で比較した。
二十四
「御前近頃岡本の所へ遊びに行くかい」
「ううん、行かない」
「また喧嘩したな」
「ううん、喧嘩なんかしない」
「じゃなぜ行かないんだ」
「どうしてでも――」
真事の言葉には後がありそうだった。津田はそれが知りたかった。
「あすこへ行くといろんなものをくれるだろう」
「ううん、そんなにくれない」
「じゃ御馳走するだろう」
「僕こないだ岡本の所でライスカレーを食べたら、そりゃ辛かったよ」