Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

四十七

あんな事云ったって」

「だから話してちょうだいよ」

年歯の六つほど下な百合子の小供らしい心理状態を観察したお延は、それを旨く利用しようと試みた。けれども不意に座を立った姉の挙動が、もうすでにその状態を崩していたので、お延の慫慂は何の効目もなかった。母はとうとうすべてに対する責任を一人で背負わなければならなかった。

「なに何でもないんだよ。継がね、由雄さんはああいう優しい好い人で、何でも延子さんのいう通りになるんだから、今日はきっと来るに違ないって云っただけなんだよ」

「そう。由雄が継子さんにはそんなに頼母しく見えるの。ありがたいわね。お礼を云わなくっちゃならないわ」

「そうしたら百合子が、そんならお姉様も由雄さん見たような人の所へお嫁に行くといいって云ったんでね、それをお前の前で云われるのが恥ずかしいもんだから、ああやって出て行ったんだよ」

「まあ」

お延は弱い感投詞をむしろ淋しそうに投げた。

四十七

手前勝手な男としての津田が不意にお延の胸に上った。自分の朝夕尽している親切は、ずいぶん精一杯なつもりでいるのに、夫の要求する犠牲には際限がないのかしらんという、不断からの疑念が、濃い色でぱっと頭の中へ出た。