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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

お延はすぐ口を利いてやった。

「駄目よ、あの子は、拳銃とか木剣とか、人殺しのできそうなものでなくっちゃ気に入らないんだから。そんな物こんな粋な所にあろうはずがないわ」

売店の男は笑い出した。お延はそれを機に年下の女の手を取った。

「とにかく叔母さんに訊いてからになさいよ。――どうもお気の毒さま、じゃいずれまた後ほど」

こう云ったなりさっさと歩き出した彼女は、気の毒そうにしている継子を、廊下の端まで引張るようにして連れて来た。そこでとまった二人は、また一本の軒柱を盾に立話をした。

「叔父さんはどうなすったの。今日はなぜいらっしゃらないの」

「来るのよ、今に」

お延は意外に思った。四人でさえ窮屈なところへ、あの大きな男が割り込んで来るのはたしかに一事件であった。

「あの上叔父さんに来られちゃ、あたし見たいに薄っぺらなものは、圧されてへしゃげちまうわ」

「百合子さんと入れ代るのよ」

「どうして」

「どうしてでもその方が都合が好いんでしょう。百合子さんはいてもいなくっても構わないんだから」

「そう。じゃもし、由雄が病気でなくって、あたしといっしょに来たらどうするの」

「その時はその時で、またどうかするつもりなんでしょう。