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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

それは本当に彼の感じた通りの言葉であった。同時にお延の批判に対して先手を打つという点で、自分と父の言訳にもなった。

「で今月はどうするの。ただでさえ足りないところへ持って来て、あなたが手術のために一週間も入院なさると、またそっちの方でもいくらかかかるでしょう」

夫の手前老人に対する批評を憚かった細君の話頭は、すぐ実際問題の方へ入って来た。津田の答は用意されていなかった。しばらくして彼は小声で独語のように云った。

「藤井の叔父に金があると、あすこへ行くんだが……」

お延は夫の顔を見つめた。

「もう一遍御父さまのところへ云って上げる訳にゃ行かないの。ついでに病気の事も書いて」

「書いてやれない事もないが、また何とかかとか云って来られると面倒だからね。御父さんに捕まると、そりゃなかなか埒は開かないよ」

「でもほかに当がなければ仕方なかないの」

「だから書かないとは云わない。こっちの事情が好く向うへ通じるようにする事はするつもりだが、何しろすぐの間には合わないからな」

「そうね」

その時津田は真ともにお延の方を見た。そうして思い切ったような口調で云った。

「どうだ御前岡本さんへ行ってちょっと融通して貰って来ないか」