Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
実際の役に立たないから、口先で偉そうな事を云って他をごまかすんだろうと思った。「仕事ができなくって、ただ理窟を弄んでいる人、そういう人に世間はどんな用があるだろう。そういう人が物質上相当の報酬を得ないで困るのは当然ではないか」。これ以上進む事のできなかった彼女は微笑しながら訊いた。
「近頃藤井さんへいらしって」
「うんこないだもちょっと散歩の帰りに寄ったよ。草臥れた時、休むにはちょうど都合の好い所にある宅だからね、あすこは」
「また何か面白いお話しでもあって」
「相変らず妙な事を考えてるね、あの男は。こないだは、男が女を引張り、女がまた男を引張るって話をさかんにやって来た」
「あら厭だ」
「馬鹿らしい、好い年をして」
お延と叔母はこもごも呆れたような言葉を出す間に、継子だけはよそを向いた。
「いや妙な事があるんだよ。大将なかなか調べているから感心だ。大将のいうところによると、こうなんだ。どこの宅でも、男の子は女親を慕い、女の子はまた反対に男親を慕うのが当り前だというんだが、なるほどそう云えば、そうだね」
親身の叔母よりも義理の叔父を好いていたお延は少し真面目になった。