Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
と相談するように訊いた。津田は看護婦の白い胸に映る紅葉の色を美くしく眺めた。小さい鉢の中で、窮屈そうに三本の幹が調子を揃えて並んでいる下に、恰好の好い手頃な石さえあしらったその盆栽が床の間の上に置かれた後で、夫人は始めて席に着いた。
「どうです」
先刻から彼女の様子を見ていた津田は、この時始めて彼に対する夫人の態度を確かめる事ができた。もしやと思って、暗に心配していた彼の掛念の半分は、この一語で吹き晴らされたと同じ事であった。夫人はいつもほど陽気ではなかった。その代りいつもほど上っ調子でもなかった。要するに彼女は、津田がいまだかつて彼女において発見しなかった一種の気分で、彼の室に入って来たらしかった。それは一方で彼女の落ちつきを極度に示していると共に、他方では彼女の鷹揚さをやはり最高度に現わすものらしく見えた。津田は少し驚ろかされた。しかし好い意味で驚ろかされただけに、気味も悪くしなければならなかった。たといこの態度が、彼に対する反感を代表していないにせよ、その奥には何があるか解らなかった。今その奥に恐るべき何物がないにしても、これから先話をしているうちに、向うの心持はどう変化して来るか解らなかった。