Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

「お早う、昨夜はお疲れさまで」

「君だったかね、昨夕馬車へ乗ってここまでいっしょに来てくれたのは」

「へえ、お邪魔様で」

「なるほど君の云った通り閑静だね。そうしてむやみに広い家だね」

「いえ、御覧の通り平地の乏しい所でげすから、地ならしをしてはその上へ建て建てして、家が幾段にもなっておりますので、――廊下だけは仰せの通りむやみに広くって長いかも知れません」

「道理で。昨夕僕は風呂場へ行った帰りに迷児になって弱ったよ」

「はあ、そりゃ」

二人がこんな会話を取り換わせている間に、庭続の小山の上から男と女がこれも二人づれで下りて来た。黄葉と枯枝の隙間を動いてくる彼らの路は、稲妻形に林の裡を抜けられるように、また比較的急な勾配を楽に上られるように、作ってあるので、ついそこに見えている彼らの姿もなかなか庭先まで出るのに暇がかかった。それでも手代はじっとして彼らを待っていなかった。たちまち津田を放り出した現金な彼は、すぐ岡の裾まで駈け出して行って、下から彼らを迎いに来たような挨拶を与えた。

津田はこの時始めて二人の顔をよく見た。女は昨夕艶めかしい姿をして、彼の浴室の戸を開けた人に違なかった。