Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
急所へ来るとわざと津田の問を外した。
「時にあの女の人はいったい何だね」
「奥さんですよ」
「本当の奥さんかね」
「ええ、本当の奥さんでしょう」と云った彼女は笑い出した。「まさか嘘の奥さんてのもないでしょう、なぜですか」
「なぜって、素人にしちゃあんまり粋過ぎるじゃないか」
下女は答える代りに、突然清子を引合に出した。
「もう一人奥にいらっしゃる奥さんの方がお人柄です」
間取の関係から云って、清子の室は津田の後、二人づれの座敷は津田の前に当った。両方の中間に自分を見出した彼はようやく首肯いた。
「するとちょうど真中辺だね、ここは」
真中でも室が少し折れ込んでいるので、両方の通路にはなっていなかった。
「その奥さんとあの二人のお客とは友達なのかい」
「ええ御懇意です」
「元から?」
「さあどうですか、そこはよく存じませんが、――おおかたここへいらしってからお知合におなんなすったんでしょう。始終行ったり来たりしていらっしゃいます、両方ともお閑なもんですから。昨日も公園へいっしょにお出かけでした」
津田は問題を取り逃がさないようにした。
「その奥さんはなぜ一人でいるんだね」
「少し身体がお悪いんです」