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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

そうしていつでもその相違に驚ろいた。同じ女、しかも年齢のそう違わない二人の女が、どうしてこんなに違った感じを他に与える事ができるかというのが、第一の疑問であった。

「叔母さんは相変らず色気がないな」

「この年齢になって色気があっちゃ気狂だわ」

津田は縁側へ腰をかけた。叔母は上れとも云わないで、膝の上に載せた紅絹の片へ軽い火熨斗を当てていた。すると次の間からほどき物を持って出て来たお金さんという女が津田にお辞儀をしたので、彼はすぐ言葉をかけた。

「お金さん、まだお嫁の口はきまりませんか。まだなら一つ好いところを周旋しましょうか」

お金さんはえへへと人の好さそうに笑いながら少し顔を赤らめて、彼のために座蒲団を縁側へ持って来ようとした。津田はそれを手で制して、自分から座敷の中に上り込んだ。

「ねえ叔母さん」

「ええ」

気のなさそうな生返事をした叔母は、お金さんが生温るい番茶を形式的に津田の前へ注いで出した時、ちょっと首をあげた。

「お金さん由雄さんによく頼んでおおきなさいよ。この男は親切で嘘を吐かない人だから」

お金さんはまだ逃げ出さずにもじもじしていた。津田は何とか云わなければすまなくなった。