Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
持って来て見せようか」
すぐ立って奥の四畳半へ馳け込んだ彼が、そこから新らしい玩具を茶の間へ持ち出した時、小林は行きがかり上、ぴかぴかする空気銃の嘆賞者とならなければすまなかった。叔父も叔母も嬉しがっているわが子のために、一言の愛嬌を義務的に添える必要があった。
「どうも時計を買えの、万年筆を買えのって、貧乏な阿爺を責めて困る。それでも近頃馬だけはどうかこうか諦らめたようだから、まだ始末が好い」
「馬も存外安いもんですな。北海道へ行きますと、一頭五六円で立派なのが手に入ります」
「見て来たような事を云うな」
空気銃の御蔭で、みんながまた満遍なく口を利くようになった。結婚が再び彼らの話頭に上った。それは途切れた前の続きに相違なかった。けれどもそれを口にする人々は、少しずつ前と異った気分によって、彼らの表現を支配されていた。
「こればかりは妙なものでね。全く見ず知らずのものが、いっしょになったところで、きっと不縁になるとも限らないしね、またいくらこの人ならばと思い込んでできた夫婦でも、末始終和合するとは限らないんだから」
叔母の見て来た世の中を正直に纏めるとこうなるよりほかに仕方なかった。