Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ひのとびら
火の扉
岸田 国士
Leggi 火の扉 (ひのとびら) di 岸田 国士 (きしだくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.467 caratteri · 257 schermate
四
どつちへだか……。海岸なんですつて……さびしい、さびしい……」
「海岸はどこだつてさびしいよ」
と、その娘は、また、投げだすように言い、
「いつそ、ワッカナイまでのすか?」
「いつしよに行つてちようだいよ、ほんとに……」
康子は、この道づれを失うまいと、せい/″\親しみをこめた調子で誘つてみた。
四
乗船の順番をとつておかなければならぬということをはじめて知つた康子は、もうぐつすり眠つているモトムをその女たちに頼み、重い足をひきずるようにして手続をしに行つた。ところが、番号札の数字は、たしか三航目にあたるらしく、道づれにと思つた女たちは、もうこの次の船には乗れる番号であつた。
「しかたがないわね。じや、あたしたちは、おあとからつていうわけ……? また、どこかでお目にかゝれるかも知れないわね」
と、康子は、もう、あきらめていた。
すると、さつき「ワッカナイまでのすか?」と言いはなつた女が、まばたきをいそがしくしながら、こういゝだした。
「はじめて、子供をつれて、ワッカナイまでの旅はつらいよ。なあ、キヌちやんとシメちやん、お前さんたち、いつしよにあとから来なよ。