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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页

青空文庫

四

察するところ、曹操と内通しているかも知れません。ひとつお調べになる必要がありましょう」

張魯はこの佞弁にのせられて、すぐ※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳を呼び返した。

四

何事かと、取るものも取りあえず帰ってみると、張魯は、※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳のすがたを見るや否や、

「この忘恩の徒め。よくも曹操と内通して、わが軍を売ったな」

と、思いもよらぬ怒り方で、果ては首を刎ねんと罵った。

「まず、まず、そうお怒り遊ばしては、実も蓋もありません。一応、※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳の陳弁を聞いて、身の潔白をとなえるなら、再度、功を立てさせてみたら如何なものでしょう」

これは、かたわらに在った閻圃のとりなしであった。

結局、張魯は、閻圃の諫めに従って、

「――では、一命をあずけておくが、再び前線へ出て、大功を立てぬときは、必ず軍律に照らして、その首を陣門に梟けるであろうことを、よく胸に銘記しておけよ」

と、ひとまずゆるした。

※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳の胸中には察すべきものがある。彼は、怏々と楽しまぬものを抱いて、ぜひなく再び戦場へ出た。