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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。
N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页
二
帰ってきた使者の口からそのときの模様をそう聞いて、陸遜もまた、同じように、
「祝着祝着。それでよし」と、かぎりなく歓んだ。
その後、陸遜は、わざと軍務を怠り、ひたすらじっと関羽の動静をうかがっていると果たして、関羽はようやく臂の矢瘡も癒えてくると共に、不落樊城の占領に意をそそぎ始め、先頃から目立たぬように、陸口方面の兵力をさいて、樊城のほうへぼつぼつ動かし出した様子である。
「時到る」と、陸遜はその由を、すぐ建業へ急報した。
孫権はまた、その報を手にするや、時を移さず呂蒙を招いて、
「機は熟した。陸遜と協力して、荊州を攻め取れ。すぐ発向せい」
と命じ、後陣の副将として、自身の弟、孫晧を特に添えてやった。
三万の精兵は、一夜のうちに、八十余艘の速船や軍船に乗りこんだ。参軍の諸将には、韓当、蒋欽、朱然、潘璋、周泰、徐盛、丁奉など名だたる猛者のみ択ばれた。
そのうち十艘ほどは、商船仕立てに装い、商人態に変装した者ばかりが、山なす商品を上に積んで、高々と帆を張りつらね、半日ほど先に江をさかのぼって行った。
二
日を経て、呉の擬装船団は、潯陽江(九江)の北岸へ漂いついた。