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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页

青空文庫

二

――もとより厳秘の下にそれは行われました。さて管輅は、卦を立てて、個々の盒の上に、答えを書付けてさし出しました。

その一には、

気ヲ含ンデスベカラク変ズ。堂宇ニ依ル。雌雄容ヲ以テ、羽翼ヲ舒ベ張ル。コレ燕ノ卵ナリ。

その二には、

家室倒ニカカリ。門戸衆多。精ヲ蔵シ、毒ヲ育イ、秋ヲ得テスナワチ化ス。コレ蜂ノ巣ナリ。

その三には、

トシテ脚ヲ長ウシ、糸ヲ吐イテ網ヲナス。羅ヲ求メテ食ヲ尋ネ、利ハ昏夜ニアリ。コレ、蜘蛛ナリ。

一つもはずれていないのでした。これにはみな驚嘆したということです」

「……それから?」

曹操は、いくらでも、例話を聞きたがった。病中のつれづれには、またなく興味をひいたらしい。

二

「――管輅の郷土に、牛を飼っていた女がいました。ある折、牛を盗まれたので、管輅のところへ泣いて卜を乞いにきたそうです。そこで管輅が一筮していうには、

――北渓ノ西ヘ行ッテミナサイ。下手人ガ七人オル。皮ト肉トハ、未ダアルダロウカラ。

と。――そこで女が行ってみると、果たして一軒の茅屋に、七人の男が車座で、牛を煮て喰いながら酒もりしていたそうです。すぐ所の役人へ訴えたので、七人の泥棒は捕まり、皮と肉は、女の手へ戻されたそうです」