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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页

青空文庫

すぐ統をよび、

「もし葭萌関を張魯に扼されてしまったら、蜀と荊州の連絡は断たれ、退くも進むもできなくなる。誰を防ぎにやったらよかろう」

「孟達がよいでしょう」

すぐ孟達は呼ばれた。けれど彼はこう献策して、もう一人の大将を求めた。

「もと荊州にいて、劉表の中郎将だった霍峻というものが、ご陣中に従っております。地味な人物で、これまでも余り華やかな軍功はありませんが、この人と共に行くなら、万全を期せられるかと思います」

「望みにまかせる」

ゆるされて、霍峻にも同様の命が下り、即日ふたりは葭萌関の守備に急いだ。

その出立を励まして、※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統が仮の自邸へ帰ってきた日である。居室に落着いていると、門衛の者が、あわてて、

「変なお客が見えましたが」と、主人の意を伺いにきた。

「変な客? ……いったいどんな風采をした男かね」

「身長七尺もありそうです。おかしいのは、髪を短く切って、襟の辺に垂らしていることで、容貌はまず、雄偉とでもいいましょうか。まあ、壮士でございますよ、ひと口にいえば」

「どれ、どれ」

無造作な主は、ずかずか自分で出て行ってみた。