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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。
N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页
「魏王御みずから出陣されて、このたびこそは敵関羽を完滅せしめんと御意遊ばされておる。不日、さらに数十里、ご前進あらん。徐晃軍にはまずその先鋒をもって、敵の先鋒陣に、一当て加えられよ」
軍使は、徐晃の陣へ臨んで、曹操の旨をそう伝えた。
「心得て候」と、徐晃は直ちに、徐商と呂建の二隊に、自身の大将旗をかかげさせて正攻法をとらせ、彼自身は五百余騎の奇襲部隊を編制して、水のながれに沿い敵の中核と見られる偃城の後方へ迂廻した。
ときに関羽の子関平は、偃城に屯しており、部下の廖化は四冢に陣していた。その間、連々と十二ヵ所の寨塁を曠野の起伏につらね、一面樊城を囲み、一面魏の増援軍に備えていた。
「陽陵坡の魏軍がにわかに活動を起しました。徐晃の大将旗をふりかざして」
偃城の兵はどよめき告げた。関平は手具脛ひいて、その近づくを待ち、
「徐晃みずから来るとあれば、敵にとって不足はない」と、精兵三千を引き具して城門を出、地の利をとって陣列を展開し、鼓をそろえて鉦を鳴らし、旌旗天を震うの概があった。
――が、魏の大将旗は、偽りである。その下から駈け出して来たのは、徐商であり呂建であった。