轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页

青空文庫

余りに偉大な父をもち、余りに巨きな遺業を残された子は、骨肉の悲しみと共に、一時は為す術も知らなかったであろう。

――魏宮ノ上、雲ハ憂イニ閉ジ、殿裡ノ香煙、朝ヲ告ゲズ、日モ夜モ祭ヲナシテ、哭ク声タダ大イニ震ウ

とある古書の記述もあながち誇張ではなかったに違いない。

時に、侍側の司馬孚は、

「太子には、いたずらに悲しみ沈んでおられる時ではありません。また左右の重臣たちも、なぜ嗣君を励まして、一日も早く治国万代の政策を掲げ、民心を鎮め給わぬか」

と、さも腑甲斐なき人々よと云わんばかりにたしなめた。

重臣たちはそれに答えた。

「さようなことは、ご注意がなくても分っておるが、何よりも、魏王の御位へ太子を冊き立て奉ることが先でなければならぬ。けれど如何せん、未だにそれを許すとの勅命が朝廷からくだっていない」

すると兵部尚書陳矯がまたすすみ出て、やにわに声を荒らげ、

「やあ、いつもながら重臣方の優柔不断、聞くも歯がゆい仰せではある。国に一日の主なきもゆるさず。いま魏王薨ぜられ、太子御柩のかたわらに在り、たとえ勅命おそくとも、直ちに太子を上せて王位へ即け奉るに、誰かこれに従わぬ者があろうや。