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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

吉川英治『三国志(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 页

青空文庫

いかにせばこの不落の誇りを破り得ようか」

以前、張松から彼に贈った西蜀四十一州図をひろげて、玄徳はそれと睨みあっていた。

法正がまた一本の絵図を携えてきて、

「山の北に、一すじの秘密路があります。それを踏み越えれば、※(「各+隹」、第3水準1-93-65)城の東門に達すということです。――またあの山脈の南にも一道の間道があって、それを進めば同じく※(「各+隹」、第3水準1-93-65)城の西門に出るという。――この絵図と、張松の絵図とを、照し合せてごらん下さい」

仔細に見くらべると、まさにその通りであった。

玄徳は、信念を得て、

「軍を二つに分ち、統先生には北方の道をすすむがいい。予は一手をひきいて南から山を越えてゆき、目ざす※(「各+隹」、第3水準1-93-65)城で落ち会おう」と、いった。

※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統は不足な顔した。なぜなら北山の道は広くて越えやすいが、南山の道は狭く甚だしく嶮岨であるからだ。彼の顔いろを見て玄徳はこう云い足した。

「ゆうべ、夢に怪神があらわれて、予の右の臂を、鉄の如意で打った。今朝までも痛む気がした。