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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

「だってあなた今日は日曜よ」

「日曜だって、芝居やお花見に行くのとは少し違うよ」

「だって妾……」

津田に云わせれば、日曜はなおの事患者が朝から込み合うだけであった。

「どうもそういうでこでこな服装をして、あのお医者様へ夫婦お揃いで乗り込むのは、少し――」

「辟易?」

お延の漢語が突然津田を擽った。彼は笑い出した。ちょっと眉を動かしたお延はすぐ甘垂れるような口調を使った。

「だってこれから着物なんか着換えるのは時間がかかって大変なんですもの。せっかく着ちまったんだから、今日はこれで堪忍してちょうだいよ、ね」

津田はとうとう敗北した。顔を洗っているとき、彼は下女に俥を二台云いつけるお延の声を、あたかも自分が急き立てられでもするように世話しなく聞いた。

普通の食事を取らない彼の朝飯はほとんど五分とかからなかった。楊枝も使わないで立ち上った彼はすぐ二階へ行こうとした。

「病院へ持って行くものを纏めなくっちゃ」

津田の言葉と共に、お延はすぐ自分の後にある戸棚を開けた。

「ここに拵えてあるからちょっと見てちょうだい」

よそ行着を着た細君を労らなければならなかった津田は、やや重い手提鞄と小さな風呂敷包を、自分の手で戸棚から引き摺り出した。