Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

用談を切り上げるためらしい言葉がただ一句彼の耳に響いた。

「なに大丈夫だ。そのうちどうにかなるよ、心配しないでもいいや」

津田は黙って手紙を小林の方へ出した。小林はそれを受け取る前に訊いた。

「読んだか」

「うん」

「どうだ」

津田は何とも答えなかった。しかし一応相手の主意を確かめて見る必要を感じた。

「いったい何のためにそれを僕に読ませたんだ」

小林は反問した。

「いったい何のために読ませたと思う」

「僕の知らない人じゃないか、それを書いた人は」

「無論知らない人さ」

「知らなくってもいいとして、僕に何か関係があるのか」

「この男がか、この手紙がか」

「どっちでも構わないが」

「君はどう思う」

津田はまた躊躇した。実を云うと、それは手紙の意味が彼に通じた証拠であった。もっと明暸にいうと、自分は自分なりにその手紙を解釈する事ができたという自覚が彼の返事を鈍らせたのと同様であった。彼はしばらくして云った。

「君のいう意味なら、僕には全く無関係だろう」

「僕のいう意味とは何だ?」

「解らないか」

「解らない。云って見ろ」

「いや、――まあ止そう」

津田は先刻の絵と同じ意味で、小林がこの手紙を自分の前に突きつけるのではなかろうかと疑った。