Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいあん

明暗

夏目 漱石

Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme

Aozora Bunko

転席の余地がないので、不便な姿勢と図抜けた大声を忍ばなければならなかった二人の云う事は一々津田に聴こえた。

「こんな天気になろうとは思わなかったね。これならもう一日延ばした方が楽だった」

中折に駱駝の外套を着た落ちつきのある男の方がこういうと、爺さんはすぐ答えた。

「何たかが雨だあね。濡れると思やあ、何でもねえ」

「だが荷物が厄介だよ。あの軽便へ雨曝しのまま載せられる事を考えると、少し心細くなるから」

「じゃおいらの方が雨曝しになって、荷物だけを室の中へ入れて貰う事にしよう」

二人は大きな声を出して笑った。その後で爺さんがまた云った。

「もっともこの前のあの騒ぎがあるからね。途中で汽缶へ穴が開いて動けなくなる汽車なんだから、全くのところ心細いにゃ違ない」

「あの時ゃどうして向うへ着いたっけ」

「なにあっちから来る奴を山の中ほどで待ち合せてさ。その方の汽缶で引っ張り上げて貰ったじゃないか」

「なるほどね、だが汽缶を取り上げられた方の車はどうしたっけね」

「違えねえ、こっちで取り上げりゃ、向うは困らあ」

「だからさ、取り残された方の車はどうしたろうっていうのさ。まさか他を救って、自分は立往生って訳もなかろう」