Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあん
明暗
Lesen Sie 明暗 (めいあん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.590 Zeichen · 645 Bildschirme
つまり初めからおれの所へ来たかったんだね。だからまだ来ないうちから、もう猛烈に自分の覚悟をきめてしまったんだ。――」
「馬鹿な事をおっしゃい。誰があなたのような醜男に意なんぞあるもんですか」
津田も小林も吹き出した。独りきょとんとした真事は叔母の方を向いた。
「お母さん意があるって何」
「お母さんは知らないからお父さんに伺って御覧」
「じゃお父さん、何さ、意があるってのは」
叔父はにやにやしながら、禿げた頭の真中を大事そうに撫で廻した。気のせいかその禿が普通の時よりは少し赤いように、津田の眼に映った。
「真事、意があるってえのはね。――つまりそのね。――まあ、好きなのさ」
「ふん。じゃ好いじゃないか」
「だから誰も悪いと云ってやしない」
「だって皆な笑うじゃないか」
この問答の途中へお金さんがちょうど帰って来たので、叔母はすぐ真事の床を敷かして、彼を寝間の方へ追いやった。興に乗った叔父の話はますます発展するばかりであった。
「そりゃ昔しだって恋愛事件はあったよ。いくらお朝が怖い顔をしたってあったに違ないが、だね。そこにまた今の若いものにはとうてい解らない方面もあるんだから、妙だろう。