후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
四月七日
翌日雷雨の中をパリーへ帰る。罷業は跡方もなく鎮って、街々は近づいて来た巴里祭の準備に賑やかだ。これがすめば私はベルリンへ発ち、日本の夏の終りに間に合いたいと、今は心急ぐばかりである。私にとっては日本ほど楽しいところはない。
四月七日
出逢う日本人は私にパリーはどうかと質問する。私は答えに窮してしまう。実はパリーから受ける私の印象は、廻るカットグラスの面を見ているように日々変化してやまぬ。その日の結論は、前日の結論とは反対になり、次の日はまた前日とは趣きを異にしてしまう。ぐるぐる廻る結論に絞め上げられると、思い悩んで黙る以外に能はなくなる。
ドストエフスキイが多年あこがれた巴里へ来て、たった二ヶ月でフロウレンスへ逃げ出し、ほとんど巴里の事に関して書かなかったということはもっともだと思う。
私もどういうものだか早くフロウレンスへ行きたくてならぬ。
巴里に長くいる外国人は、誰も彼も、一様に巴里を尊敬し、熱愛して暮している。そこへドストエフスキイが飛び込んだのだ。当時巴里のロシア人たちは、本国を軽蔑する代りに、新米の彼を、事毎に軽蔑したのは、火を見るよりも明らかだ。