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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

「名古屋新聞」1926(大正15)年5月24日~12月26日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 页

青空文庫

西丸から出た捜索隊

宗春さがしの捜索隊! しかしどうして尾張宗春が、間道に幽囚されたことを、これらの武士は知ったのであろう?

西丸から出た捜索隊

三弥、紋右衛門を先頭に、城中からの捜索隊御器所口の方へ走って行く。障害のない平坦な間道、すぐにも御器所口に着くだろう。

どうして彼らは尾張宗春の、居場所を発見したのだろう?

いやいや彼らは盲目滅法に、ただひた走って行くのであった。

宗春の姿の見えなくなって以来、いかに城中が沸騰したか? 言葉に尽くせないものがあった。城内隈なく探したが、宗春の姿は見付からない。城下はもちろん四方八方へ、人数を派して探したが、見付け出すことは出来なかった。

問題が問題、公には断じて発表をすることが出来ない。秘密を守って探さなければならない。この事世間に知れようものなら、人心を不安に導くだろう。この事幕府へ知れようものなら、罪を蒙らないものでもない。

秘密秘密、絶対に秘密! 秘密に捜索するために、自然に行動迅速を欠き、宗春はたしてどこにいるか、今に見当さえ付かないのであった。

こういう場合に咎められるのは、お側去らずの寵臣であった。で、三弥と紋右衛門、憎しみのマトにされてしまった。