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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
「名古屋新聞」1926(大正15)年5月24日~12月26日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 页
孔明弾琴皮肉の策
……どうも変なことになりました!」膝折り敷いたが何を云うか?
孔明弾琴皮肉の策
乾児の丑五郎、第三の注進、膝折り敷くと云い出した。
「大門が開いたんでございますよ、太郎丸の屋敷の大門がね! それいよいよ打って出るぞ! お役人達が犇めきました。するとどうでしょう大門からかけ、玄関まで二列に篝火が、ならんでいるじゃアありませんか! で屋敷内は明るいんで。へい、まるで昼間のように。まあまあそいつもいいとして、何と一つの人影も、庭内にいないじゃアありませんか! だがその代り屋敷内では、とても陽気なドンチャン騒ぎ、酒宴をやっているんですなあ。足拍子の音、唄う声、そうして三味線の音なんで! これには寄せ手のお役人さん達も、すっかり面喰らってしまったんで。押し入る代りにバラバラと、後へ退いたじゃアございませんか。度胆を抜かれたんでございますね。と今度は裏門が、ギ――ッと開いたと覚し召せ。するとやっぱり篝火だ。誰もいないかと思ったら、おりましたねえ十数人。それがさ野郎じゃアございません。若い綺麗な女達で、厚化粧をして裲襠姿、金屏まばゆい大広間に並び、三曲を奏しているんでさあ。