轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
「名古屋新聞」1926(大正15)年5月24日~12月26日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 页
女歌舞伎荻野八重梅
「いと易いことでございます。いつでも烏組の忍びをもって、脱出いたしてお目にかけます」
「そうか」と太郎丸満足そうに、「ではすぐにも取りかかってくれ」
「しかし脱出いたしまして、どこへ参るのでございます?」
「うむ、それはな橘町だ」
「あの遊女町の橘町で?」
「そうしてそこには芝居小屋がある」
「男女混淆の大一座、笠屋仙之が懸かっておりますそうで」
「うむ、その中での女太夫、立女役の荻野八重梅、それへ書面を渡してくれ」
「では、ご前にはご存知で?」
「久しい以前から手なずけて置いた」
「まあまあさようでございましたか」
「伊集院にしてもお紋にしても、今度はひどく失敗したなあ、宗春をはじめ薬草道人、宗三郎浜路と一人残らず、取り逃がしたとはよくよくの手抜かり、と云って今さら小言を云っても、十日の菊で仕方がない。そいつは仕方がないにしても、島津を盟主に外様大名、連衡をして幕府にあたり、徳川を倒そうとした陰謀や、この太郎丸が名古屋の地に、入り込んでいるということを、既に宗春に知られた上に、その宗春を取り逃がし、一味にすることが出来なかった以上かえって今は邪魔者だ。で邪魔者は刈り取らなければならない。