轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
「名古屋新聞」1926(大正15)年5月24日~12月26日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 页
恋心一生懸命
……それにしても今日はお暑いことで、よいお天気ではごぜえますが、何んだか降りそうでもごぜえますな。……あれ、こうしてはいられねえ。妾は忙しゅうごぜえましてな、どうぞご悠り、ハイそれでは。……薬草を取らなければなりましねえ」何をいったい云うのだろう? 鼻の頭へ汗を掻き、ピョイと外所へ飛び出した。
彦兵衛愉快そうに哄笑した。「いや面白い婆さんだ、あいつと喧嘩をしていると、退屈しなくて結構だ、めったに浮世が厭にならない。それになかなか働き者でしてな、あいつが働くので食って行けます、実は私も内心では、感謝しているのでございますよ。もっとも少々口やかましく、世間の評判は悪いようで。その代り私は大助かり、お蔭で悪口云われません。いわば私の引っ立て役で」
恋心一生懸命
彦兵衛ニコニコ機嫌がよい。「だがどうも少しあの婆さん、神様が嫌いでございましてな、これとて一方から考えれば、また大変よろしいので、元来神様を信じるのは、信心しなければならないような、心に弱味があるからでしてな、まずその点から云う時は、信心深い人間は、悪人と云うことが出来ましょう。ですから自然不信心家は、善人ということになりますなあ。