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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
「名古屋新聞」1926(大正15)年5月24日~12月26日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 页
そっちへ向かった我々の手で、捕虜、捕虜、捕虜! 捕虜にされていよう! ……これ、これ、これ!」と伊集院、今度は味方へ云い含めた。「な、随分山影氏は、円明流では腕利きだ、三丁目の戦いでも解っているはず。それを何んぞやオッチョコチョイめが、討ち取ろうなどと出娑婆って、ヒョコヒョコ三人出たものだから、二人がところやられてしまった。で貴殿方に云って置く、いけないいけない、一騎駈けはな! 数で行こう、衆で行こう! ええとそれからもう一つ、殺してはいけない、とらまえるのだ! もっとも、チョイチョイ斬るはいい! 急所を外してチョイチョイとな!」突然伊集院刀を上げた。「もうよかろう! 出たり出たり!」
声に応じて宗三郎の背後、やっぱり木立が茂っていたが、そこからまたも十数人の人影、半円を作って現われた。同じく武士、同じく抜刀、数間の先で立ち止まってしまった。
こうして完全に宗三郎、伊集院の姦計に引っかかり、グルリ包囲されてしまったのである。
「いかがでござんす山影氏、これでは手も足も出ますまいがな※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
円明流の横走り
伊集院の姦計に引っかけられ、包囲を受けた山影宗三郎、いわゆる進退きわまって、縮むようにしばらく佇んだが、「蝮酒屋が焼き討ちされ、浜路殿にもお仙にも、捕らえられたとあってみれば、もう