Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

と、闇太郎は、先き程までの、夜の巷での、悪戦苦闘の、忌わしい追憶は、とうに忘れてしまったように、美酒の酔いに、陶然と頬を、ほてらせながら、

「何しろ、性分が性分で、さっきから、申し上げるように、一度盗みたいとなると、どうも遠慮が出来ねえ生れつき、こちらのようなお屋敷に、足踏みをしていると、たまにゃあ、素手では、帰えられねえような気持になることもあるでしょう。だから、まあ、出来るだけ、この近所へは足踏みをしねえことに、いたしやしょうよ」

「ところがわしは、何となく、貴様が好ましくなって来たよ」

と、老人は、手にした酒盃をさしてやって、

「何の泥棒の、盗賊のというと、聞えが悪いが、忍びの業は、立派に武士の、表芸の一つ。音無く天井を走るだけでも、その業を申し立てればお取り立てになる程のものだ。貴様も、つまらない遠慮を抜きにして、この家へだけは、一芸の達者として、威張って出入りするがいい」

闇太郎は、礼儀にこだわらず、三斎隠居に直かに、酒盃を返しながら、きらりと鋭い目で、相手を見上げて、

「どうも恐れ入った、御懇志のお言葉ですが、御隠居さん、ざっくばらんにいって、おめえさんは、このあっしを、どんな時に、役に立てようとなさるんですね?」