Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

一一

と手をさし伸べた。

一一

雪之丞の、星にもまがうような、美しい瞳は、奥役の唇から、土部駿河守の名が洩れた時、異様なきらめきを漲らして、思わず、何か口に出そうとしたようであったが、チラリとこちらに向けられた、師匠の視線に、辛うじて、己れを制したのであった。

菊之丞は、

「どれどれ、わしに、お書き付を、お見せ下され」

と、いって奥役から、書き込みを受け取ると、

「雪之丞、そなたも拝見なさい。成る程、さて、さて、素晴らしいお顔振れ、こうした方が、揃っての御見物では、こりゃ、うかとは、舞台が踏めませんわい」

雪之丞は、目を輝かして、師匠がさし示す見物申込の書き込を、のぞくのだった。

そこには、多くの、江戸で名だたる、花街、富豪、貴族たちの、家号や名前が、ずらりと並んでいるのだったが、彼の瞳は、ただじっと、土部三斎という、駿河守隠居名に、注がれて離れなかった。

彼の胸は、激烈な憎悪と、憤恨とに焦げるのである。父親を、破滅させて、陋巷に窮死させた、あの残忍な一味の主魁が、今や、一世の栄華を擅にして、公方の外戚らしく権威を張り、松浦屋の残映たる、自分の舞台を、幕を張り廻らした、特別な桟敷から見下ろそうとするのである。