Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

四

浪路の、息ざしは、荒々しく、喘ぎもだえる。

「どのようにわたしが、逢いとう思っていたか――とても、にぎわしい日を送るそなたには、推量も出来ぬことだと思います――昼も夜も、現にも、夢路にも、ただもう、そなたのおもかげばかりがうかびつづけて――別れている間がこのように苦しいと知れば、いっそ、逢わずにいた方が、ましであったとさえ怨みました。怨んでならぬことではありますけれど――」

「わたくしとて、百倍のおもいに、わが身でわが身を、どうすることも出来ず、大事な舞台の上ですら、ともすると、御見物衆の中に、あなたさまのお顔が見えたような気がしますと、手ぶり、足のはこびも狂い、何度、ハッと胆を冷やしたかわかりませぬ。さりとて、しげしげと、お見舞に上れる分際ではなし――ひたすら、われとわが素性のいやしさが悔まれて――男のくせに、と、おわらいなさるかも知れませねど、浅草寺の鐘のひびきを聴きあかす宵に、枕がみを涙でぬらしたことでありましょう」

雪之丞は、口の中に、苦い、辛いものが、一めんにひろがるような気持を感じながら、狂言の台詞をいうより、もっと情をこめて、輝きの美しい瞳に、涙をさえ見せて、こんなことを囁くのだった。