Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

二

通り越して、鼻先で、へんと、笑って、

――だが、お客で、家の中が、ざわめいているなんざあ、闇太郎さんに、わざわざ仕事を楽にさせてやろうというものだ――まっていろ、今、目のくり玉の飛び出るような目に合せてやるから――

闇太郎、塀について、屋敷横にぐるりと廻って出ながら、

――こう見えて、このおれが、一度足を踏み込んだ以上は、屋敷ん中の隅から隅まで、蔵の中、小屋の蔭、すっかり瞳に映して来ているんだ。門倉平馬も、恩人とやらの三斎さんのところへ、とんだ客を連れ込んだものさ。ふ、ふ、ふ。あの宝ぐらの中にゃあ、公方さまからの頂きものから、在役中の不浄な財宝まで、うんと積んであるだろう――少し今夜は慾張って、貧乏人助けをしてやるか――寒さに向って、まだ単衣ものでふるえている奴もあるんだ。

二

闇太郎、盗んだ宝は、一物のこさず、片っぱしから、恵んだり、使ったりしてしまう性で、新しい施しがしたくなると、どこからか仕入れて来なければならないのだ。

今夜、その目的に選んだのが、三斎屋敷――この家こそ、彼に取って、いわば、わざわざお得意として存在しているようなものだった。