Classiques japonais avec furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
二〇
、姿をかくした彼の、その後の成行きこそ、あわれと言えば哀れだった。
お初どもの巣という巣、立ちまわり先という立ちまわり先、あまさず、姿をやつして探ね廻って見ているが、彼女の消息は絶えて聴えぬ。
何でも、川向うの荒れ寺で、何かたくらんでいるところを、役向きに乗りこまれ、すんでに危うかったとは聴き知ったが、勿論素早いお初、まんまと捕ものの網の目を潜って、行方知れず――
これだけのことを探り出したのが、あれから今日までの、やっと、収穫だ。
闇太郎は、相変らず、浅草田圃に、象牙を彫っているようだ。一、二度、そっとのぞいて見たが、さすがに声もかけそびれて、戻ってしまった。
して、今夜、さまよいの果てが、お三婆の宿の近くまで来たので、一夜のやどりを求めて、はからず、寝耳をさまされたこの始末なのだ。
「ねえ、法印、そッとして置いてやっておくれよ。折角二人して、いい玉を、わたくしのところへ連れて来てくれたのだからさ」
お三婆に、重ねていわれて、法印、ちょいと、仕置きの手をためらったところを、さては、この坊主、婆さんに、何か弱い尻でもあって、手出しが出来ないものとでも見まちがったか、丑――