Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

七

すると、思いがけなく柳かげから、

「太夫さん、何とまあ、素晴しいお手のうちじゃござんせんか!」

と、いう、若々しい、しかし、いくらか錆た声がいいかけて、はばからず歩み近づいた一人の男。

見れば、それは、黄昏どき、浪人者に難題をいいかけられた折、割ってはいった、あのいなせな、若衆だった。

「あなたは先き程の、――」

と、そういいながら雪之丞は、御高祖頭巾を取ろうとした。

七

雪之丞が、両手を膝のあたりまで垂れて、先き程、はからず難儀を救って貰った、礼を言おうとするのを、若い衆は押えて、

「何の、太夫、――お言葉に及びますものか、一寸一目見ただけでも、あの浪人者なんぞは、お前さんの、扇子がちょいと動きゃあ、咽喉笛に穴をあけて、引っくり返るのは、わかっていたが、人気渡世が、初の江戸下りに、血を流すのも、縁起がよくあるめえと、持って生れた、瘋癲根性――つい飛び出してしめえやした。あの野郎、ちっとばかし、威してやると、すっ飛んで行きやがった」

雪之丞は、べらべらと立て続けに喋舌りつづける、この吉原かぶりの、小粋な姿を、不思議そうに見つめるばかりだ。

――ほんに一たい、この御仁は、如何なるお人であるのだろう? 如何にもあの時の、わたしの構えは、あの刀が振り下ろされたら、躱したと見せて、咽喉元を、銀扇の要で、突き破ってやる