Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

二

二

――ぶちこわしが、はじまったといって、あぶれたものたちが、町を走っている――

この言葉を耳にしたとき、雪之丞には、ハッと、思い当るものがあった、つい昨日、今日、彼は聴いているのだ。

――日本橋、通三丁目の米屋が、打っこわされるそうじゃあねえか――あんまり高値を、ボリやあがったからだ。ざまあ見ろ!

――うん、おれッちも、暇がありゃあ、一さわぎ、さわいで来てえがなあ。

そんなことを、道具方が、並べているのだった。

通三丁目の、米屋というのは、長崎屋三郎兵衛が、仲間と組んで、出している米穀問屋、つまり、この二、三年の、関東、東北の不作状態を見込んで、上方西国から高い米を廻し、暴利をむさぼって、恒、日ごろから、市民の恨みを買っていたのだ。

しかし、市民たちは、これまでこの大問屋が、殆ど唯一の配給の元だったので、いわば、咽喉を絞められているかたち、直接に反抗手段を取ることも出来なかった。

が、今は、まっさきに、広海屋が、数艘の大船の舳艫をあい接させて、西の貯蔵米をまわしはじめたのを切ッかけに、富裕の商人がこの流儀を学んで、市民の心を得ようと企てたので、急に米価は墜落し、江戸の民衆は、久しぶりで、たッぷりと鼓腹することが出来たのだった。