Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

敵杯

一

吉原がよい専門の、赤竹というかご屋で、乗物をしたててくれて闇太郎、

「じゃ、また逢おうぜ」

「その日をたのしみにいたしております」

雪之丞が、しんからそう答えたとき、たれが、ぱらりと下りた。

敵杯

一

中村座の菊之丞一座の人気は、日ましに高まるばかりだった。飾り布団、引幕飾り、茶屋の店さきほどの家も、所せまいまでに送り込まれて、下ッぱの役者までが、毎晩新しい贔屓から、宴席にまねかれぬこととてなく、江戸中の評判を、すっかり攫った形であった。

雪之丞は、三斎一党から贈られた、黄金、呉服のたぐいを、目にすることさえいとわしく、片はしから一座の者にバラ撒いてしまうので、その無慾さに一同驚きあきれ、

「大師匠も、あの通り、芸道一図のお方で、神さまとまでいわれているが、若い太夫のあの気前は、おそれ入ったものだ」

「あれで、もう四、五年たって、尾鰭がついたら、芸人としては、日本一の男になろう」

「それに今度の狂言で見ても、女形ばかりか、立役をしても、立派なものであろうとの、見巧者連の噂――大師匠も運がよい。すばらしいものを見出されたものだ」

そうしたささやきが、上方から来た一座一行の間ばかりか、江戸の芸界にもさかんにいいかわされ、このところ、どのような大立者たちも、まるで他国者のために、光を蔽われてしまったのである。