Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
れはじめた。
――いそぐでないぞ! 心を引きしめて、わし自身が身に覚えた、長い長い間の苦悩をも、父御の恨みに加えて、こやつ等に思い知らせてつかわそう。
そう考えて、奥歯を噛みしめたとき、ふと三斎の声が、彼の心を引いた。
「おお、そう申せば、門倉は――平馬は、どこへ行っているのじゃ――席に見えぬが――」
雪之丞は、さっき桟敷に見た、あの、憎悪に充ちた門倉平馬の顔が、ここに見当らぬのが不思議だったのだ。
「おお、なるほど、門倉――つい、さっきまでそこにおりましたが――」
と、横山が、末座に目を走らせる。
「あ、そこにおいでのお方さまは只今、少し酔いすぎたと申されまして、風に吹かれておいででございます」
と、女中が言った。
「ナニ、平馬が、酔うた――珍しいこともあるものだな?」
と、老人はいったが、急にあけっぱなしに笑って、
「いやそうでもあるまい――大方お客がお客ゆえ、わざと、この座をはずしたのであろう――胸の小さな男だな」
そう呟くと、雪之丞に、鋭い視線をちらと送って、
「のう、太夫、うけたまわれば、そなたは舞台の芸ばかりではないそうじゃの? ――と、いうことも漏れ聴いたが――」