Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
と、闇太郎は両手で、顔をつるりと撫でるようにして、
「おれが、おまえの身の上を、根ほり葉掘り聞くのは、なる程、無理かもしれねえが、おれの方は、もうとっくに、大泥棒と知られてしまっているのだ。今更、何をかくしだてしても仕方があるめえ。不思議な縁で、こうやって、田圃の中の一ツ家で、秋の夜長を語りかわす仲にもなったのだ。下手な作者のくさ草子を読むつもりで、じゃあ、面白くもねえ昔話をきいて貰いましょうかね」
闇太郎は冷えた茶で咽喉をしめすと、煤けた天井を見上げるようにして、
「つい、いま、口がすべったように、おれの家は、これでも代々御家人で、今だって弟の奴は、四谷の方で、お組屋敷の片隅に、傘の骨削りの内職をしながらも、両刀をたばさんで、お武家面をしているのさ。父親はなかなか仲間うちでも聞えた才物だったとかで、一時は、お組頭にも大変寵愛された身だったそうだよ。なにしろ、筒持ち同心といやあ、御家人仲間では幅のきいた方で、一時は随分暮しむきもよかったのだ。ところが、おれが十七の時、元服のついあとだったが、ちいさいながら呑気な一家に、だしぬけに思いがけない、ばかげた不幸が見舞って来たのだ。