Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

どんな事を、告げ知らせたところが、他人の大事を、歯から外に洩らすような男ではない。

とは、思うものの、さりとて、云い出しかねる話だった。ことによれば、対手の一身一命まで、自分の運命の渦巻に、巻き込んでしまわねばならぬかもしれない――

闇太郎は、例の鋭いかんで、こちらの気持を、素早く見て取ったのでもあろう。

「なあに、太夫、俺たちの交際は今日明日に限ったものでもない。お前も知らぬ土地に来て、当分、苦労を仕様というには、俺のような男でも、いつか又、用になろうとも知れぬ。その時には、これこれだから、急に、お前の命が欲しいと知らせてくれれば、どんな所へでも飛んで行くよ。男同士が、好き合ったからには、遠慮は少しもいらぬことだ」

闇太郎は、そんな事を云って、二杯目の茶碗酒をほすと、フーと息をはき散らすようにして、

「それじゃあ、そこまで送ってゆこうか。朝の早い渡世の人を、引止めてすまなかった」

と、云ったが、ふと、思いついたように、

「折角、此処まできて貰って、何の愛想もなかった代りに、一つ上げてえものがある」

彼は、立上って、次の間にはいった。そして、象牙彫りの仕事場の隅におかれた、手箪笥をゴトゴトやっていたが、やがて、小さな象牙彫りの印籠を持って来た。