Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

「いいえ、とんと――」

と、雪之丞は、やさしく、小首をかしげて見せる。

闇太郎は、いくらか重い口調になって、

「それはね、実は系図ものなのさ。ある強慾な紅毛流の医者の家に、ちょいとお見舞申したとき、さも大事そうに蔵ってあったので、序でに持って来て置いたのだが、まあ、なかなか珍しい効能があるのだ。怖ろしいほど、利く奴サ」

「どんな病気に利くのでございましょう?」

「病気? いんや、病気とはあべこべに、達者な奴に利く薬なのだ」

「まあ!」

と、雪之丞が、美しい目をみはる。

「まあ、その薬をたった一つぶ、そっと誰かに飲ましてごらんなせえ。ついじきにこくりこくり居睡りをはじめて、叩いたって、ぶったって、目をさましっこはねえんだよ。飲ませる間がなかったら、その薬を今度はふた粒、莨盆の火入れの中にでもくべて御ろうじ、たちまち一座がその場で睡ってしまうんだ」

「ホ、ホウ、じゃあ、ねむり薬で――」

「ねむり薬も、ねむり薬、こんな利くのは天下に類がねえ――しかも、こっちは、明礬をしめした布で鼻をふさいでいれば、いっかな薬をうけつけずに済むというのさ。おれが、実地をためしているのだから、間違いはねえのだ」