Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

と、いうのを聴いて、浪路は、床の上で、膝にひろげていた草双紙を投げ捨てるように、

「まあ、雪之丞が、見舞いたいと申しておると申すのかえ?」

「はい、今夜必ずとのことでござります」

もう、五十をとうに越したような、奥女中の心にさえ、あの絶世の美男のおもかげは、ある若やぎをあたえずには置かないように見えた。彼女は、膝を進めて、

「それにつきまして、お願いがあるのでござりますが――」

「何あに? 願いというのは――」

「雪之丞も、いそがしい間を盗んで、折角お顔出しをいたしたいと申すのでござりますゆえ、お声がかりで、お病間まで、招き入れてやりましたら、どのようによろこぶかわかりますまいと存じますが――」

それこそ、浪路にとって、わたりに船であった。

彼女の瞳は、美しく輝いた。

「そうしてやった方がよければ、まかせるほどに――」

老女は去った。

浪路はうれしさで一ぱいだった。雪之丞が尋ねて来るというのに、不機嫌そうに、髪さえわざと乱していられない。彼女はやがて、懐紙を押してあった金の鈴を、リーンとかすかに鳴らした。

侍女が手を突く、

「お湯が引きたいゆえ、支度を――」