Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
「これは御難題――」
と、いったが、わざと冷たく戯れて、
「あまりに、御寵愛がおすぎあそばされて、そのためのお疲れでも――」
彼は容顔を、妖しくひそめたが、それは恐らく、あまりに汚らわしいことをいわねばならなかった自分を、呪いそそらずにはいられなかったのであろう――
それを、浪路は、別の意味に――言わば、雪之丞の、嫉みの表現のように取ったに相違なかった。
「まあ、何ということを! このお人は!」
浪路は、心からおこったように、大きな目で、彼を見据えて、
「お上の御寵愛が、どのように深かろうと、それが、わたしに何のこと!」
と、激しくいって、
「そなたは、わたしが、好んで、御殿へなぞ上ったとお思いなさりますの? あの、窮屈で、いかめしい、何のよろこびもない、牢屋のようなところへ――そして、お上が、どんなお方かさえも、御存知なさらぬ癖に、憎い憎い、そのようなことを――」
「恐れながら、上さまは、この世のいかなるお方さまよりも、御権威のお方とのみ、存じ上げておりますゆえ、世上の女性方は、あなたさまの御境涯を、お羨み申さぬものとてござりませぬ――そのおん方さまの御愛を、お身お一つにおしめなされていられますあなたさま、こうして、直き直きお言葉を交していただきますさえ、何とのう辱なさすぎる気がいたしまして――」