Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

と、浪路は、ぐっと、杯を干して、下に置いた。

雪之丞が、酌をしようとすると、それを、白い手で蓋をして、浪路が、

「わたしは、もういただかぬ――飲みませぬ。そなたのような人と、酒ごとなぞいたしたとて却って胸が蓋がるばかりでござります」

「ま、どうして、急に、そのように、御機嫌を損じましたのか――わたくしが、ここにおりまして、お心地があしゅうござりませば、おいとま申すほかには――」

両手を、畳に下そうとすると、浪路は狼てて、

「太夫、雪さま!」

と悲しげに、

「わたしは、見栄も、外聞も、恥も捨てています。わたしは、いのちさえ賭けているのに――そなたは、何というひどいことを――大川ばたで、しみじみと二人でお話したときでも、わたしのこころは、よう判っていて下さるはずなのに――太夫、ほんとうに、この気持が、おわかりになりませぬのかえ?」

「わかりませぬ」

と、雪之丞こそ、いみじく淋しそうであった。

「わたくしは、しがない河原もの――そしてそなたさまは――」

「芸に生きるお人にも似合わない!」

と、じれったげに、浪路はいった。

「恋に、身分の、わけへだてが、ありますものか! わたしは、いわば、今夜これから、二人だけで、どこの山奥に、落ち伸びようとも、いって貰えば、すぐに、大奥も、親の家も、捨てて行こうとまで思い詰めていますのに――