Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
「ほんとうに、恋というものは、どうしてこうまで酷いものでありましょう」
と、浪路は、事実、身分も、格も、振り捨ててしまったように、深い深い吐息で、自ら歎息するのであった。
「たとえ、日本国中、いいえ、唐、天竺に身のおきどころがなくなっても、わたしは少しも厭いませぬ。そなたさえ、側にいて下されば――」
「わたくしにしても、あなたさまさえ、まごころを下さりませば、生きながらの焦熱地獄――炮烙、鼎湯の刑に逢いましょうとも、いっかな怖れはいたしませぬ。ただ、いつまでも、存えている限りは、只今のお気持を、お忘れなさらずに下さりませ」
絶代の女形、三都に亘っての美男から、かくまで、手管をつくした言葉を聴かされては、どのような、木石の尼御前でも、心を動かさずにはいられまい。
まして、浪路は、青春妙齢の艶婦――しかも、彼女の方から、すでに身も心も打ち込み切っているのだ。雪之丞の、一言一句が、まるで、甘い、しかし鋭い、蜜蜂の毒針のようなものとなって、心臓の、奥深いあたりをまで、突き貫かずには置かぬ。
「まあ、うれしい! ――この胸にさわって見て」
彼女の、白い手が、雪之丞のほっそりした手首をつかんで、わが胸に、掌を押し当てさせるのであった。