Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
「余計なこと! 勝手なところをぞめいておいで――」
と、紙にひねったのを投げてやって、茶の間にはいって、ぴたりと、襖を閉ざしてしまった。
むく犬の吉、ペロリと舌を出して、
――だから、いわねえこっちゃあねえ――松枝町の角屋敷、なかなか七面倒な場所なんだ。出来ごころで、のぞいたって、そう易々、向うさまが出迎えちゃくれねえのだ。姐御も女は女、とかく、癇癪で、気短かで、やべえものさ。でも、引っかえして来てくれてよかった。
いろ気が薄くっていいというので、たった一人、側に置かれているむく犬、駄犬ほどには主人おもいだ。
――どれ、じゃあ、ひとつ、あいつらのつらでも見てくるかな。
裏口から、草履を突っかけて出ようとすると、婆やが、
「吉ッつぁん、あしたは、お湯にはいって、浄めてから帰っておくれよ。ほ、ほ、ほ」
気の利いた大年増だが、毒口は、生れつきだ。
その婆やが、小鍋立ての支度をしている頃、女あるじは、朱羅宇の長ぎせるを、白い指にはさんで、煙を行灯の灯に吹きつけるようにしながら、しきりに考え込んでいる。
――不思議なばけ物だねえ? あの女がた――ひとの利きうでを――匕首をつかんだ利きうでを、怖がりもせず掴みやあがったが、その力の強さ。