Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
雪之丞、苦い思いで、杯を干して返して、
「思召しは、ほんとうにうれしゅうござります。もうじき今月の狂言もおわりますゆえ、そうしたら、ゆっくりお目にかかりたいもの――」
「何ですッて! 気の長い!」
と、お初はジロリと、流し目をくれて、
「あたしが、どんな世界に生きている身か、知らないお前でもあるまいに――」
彼女は、別に、声も低めなかった。
「いつ何どき、見る目、嗅ぐ鼻、ごずめずの、しつッこい縄目が、この五体にまきつくかわからないからだなのですよ――明日のあさっての、まして、十日先きの、二十日先きの、そんなことを楽しみにしてはいられないのです――」
じれったそうに、お初は唇を噛みしめて、ぐっと、からだを擦りつけるようにするのだった。
「それは、よう知っているなれど――しかし、そんなに性急にいわれても――」
雪之丞は、そこまでいって、女の了見が、怖ろしいまでに据わっているのを見ると、いっそ正直に、何もかも打ち明けた方が――と、思って、
「実は、そなたは、どう思うていられるか、この雪之丞、心願のすじがあって、女子に肌をふれぬ決心をかためている身――そなたなら、この気持を、察して下さるだろうと思うのでござりますが――」